企画展 2F 澁澤龍彦 ー幻想美術館ー

2007.4.7 [土] - 5.20 [日]

フランス文学者、小説家、美術エッセイストである澁澤龍彦(1928-1987)の没後20年を記念する展覧会です。
龍彦は、埼玉の名家である澁澤一族の本家「東の家」の直系で、武州銀行に勤める武の長男として生まれました(本名は龍雄)。本展は、雑誌「コドモノクニ」などに熱中した「昭和の少年」としての顔に始まります。
文学の世界では、マルキ・ド・サドやユイスマンスの翻訳者・紹介者として脚光を浴びますが、澁澤は一方で既存の美術史の枠にとらわれることなく、多くの美術家たちを紹介しました。マニエリスムの時代からシュルレアリスム、近世から同時代の日本の美術家まで、澁澤が紹介した美術家の作品を展示し、その嗜好や視点を探ります。
また、1960年代は三島由紀夫や土方巽、唐十郎など、文学や演劇、美術の先鋭たちがジャンルを超えて緊密に結びつく時代でした。澁澤の周囲には、引き寄せられるかのように芸術家たちが集まり、一種のサロンの様相を呈していたといわれています。そのような交友のなかで、澁澤龍彦が時代をどのようにリードしてきたかを検証し、その美的視野の全体像を提示しようとする展覧会です。

会期

2007.4.7 [土] - 5.20 [日]

休館日

月曜日(ただし、4月30日は開館)

開館時間

10:00~17:30  (入場は閉館の30分前まで)

観覧料

一般900円(720円)、大高生720円(580円)
※( )内は20名以上の団体料金。
※中学生以下と65歳以上、障害者手帳をお持ちの方(付き添い1名を含む)はいずれも無料です。展覧会入場時に確認いたしますので
・65歳以上の方は、年齢を確認できるもの(運転免許証、健康保険証等)をご持参ください。
・障害者手帳をお持ちの方は、手帳をご持参ください。

主催

埼玉県立近代美術館

監修

巖谷國士(いわや・くにお 明治学院大学文学部長/フランス文学者)

企画協力

株式会社アートプランニングレイ

協力

澁澤龍子、平凡社、河出書房新社、JR東日本大宮支社

ジュゼッペ・アルチンボルド《ウェイター》1574年

オディロン・ルドン《ペガサスにのるミューズ》1907-10年 群馬県立近代美術館蔵

澁澤龍彦 撮影:宮澤壯佳

四谷シモン《天使-澁澤龍彦に捧ぐ》1988年 青木画廊蔵